ADAステーキングの税金はいつ変わる?2028年分離課税で変わる部分・変わらない部分

ADAをステーキングしていると、2026年の税制改正のニュースを見て「税金、安くなるのかな」と思った人もいると思います。
私は2018年からADAを保有しており、ステーキングも早い段階から続けています。
結論から言うと、安くなるのは「売ったとき」だけです。ステーキング報酬を受け取る時点の税金は、今のところ変わりません。
この記事では、ADAステーキングのどこが変わってどこが変わらないのか、境界線を整理します。
- ステーキング報酬はどうなる?
- 売却益は20.315%課税へ?
- 何が変わって何が変わらない?
- 2028年から適用予定?
- 未確定ポイントもわかりやすく解説
結論|ADAステーキングの税金、変わる部分・変わらない部分
先に結論を書きます。
- 現時点では変わらない:ステーキング報酬を受け取った時点の課税方法については、2026年度税制改正大綱では見直しの有無が明記されていません。そのため、現行どおり雑所得(総合課税)が維持されるのか、新たな取り扱いになるのかは、今後の法令や国税庁の公表を待つ必要があります。
- 変わる可能性がある:国内の登録取引所などで対象となる暗号資産を売却して得た利益については、2028年1月以降(予定)に申告分離課税(一律20.315%)へ移行する方向で制度整備が進められています。ただし、適用対象や具体的な要件は今後の法令で確定します。
現時点では、税制改正の恩恵は主に売却益に及ぶと考えられています。
一方、ステーキング報酬の課税方法については、税制改正大綱では明記されておらず、現行どおりとなるのか、見直されるのかは未定です。
このため、「ステーキング報酬の課税」と「売却益の課税」は分けて考える必要があります。
以下、それぞれ具体的に見ていきます。

本記事は情報提供を目的としており、個別の税務判断については税理士にご確認ください。
制度の詳細は財務省令の確定を待つ部分が残っています。
おさらい|ADAステーキング報酬の今の税金ルール
ADAのステーキングは、ADAを委任して報酬を受け取る仕組みです。
現行制度では、この報酬は受け取った時点の時価を基に雑所得として課税対象になります。売却時ではなく、受け取った時点で課税関係が生じます。
ADAのステーキング報酬はエポック(5日)ごとに発生します。そのため、受け取るたびに課税対象となる所得が発生します。
実務では、各受領時点の時価を基に年間の所得額を計算するため、受領日や時価を記録しておくことが重要です。
また、給与所得者が給与以外の所得を年間20万円超得た場合は、原則として確定申告が必要になります。
ADAの年間利回りは数%程度が目安とされており、保有量や価格によっては、売買をしていなくても申告が必要になる場合があります。
なお、2026年度税制改正では売却益の課税方法の見直しが示されていますが、ステーキング報酬を受け取った時点の課税方法については現時点で明確にされていません。
そのため、この部分が将来も変わらないと断定することはできません。
令和8年度税制改正の全体像(ADA保有者が知るべき範囲だけ)
2025年12月に公表された令和8年度税制改正大綱では、暗号資産の課税制度について大きな見直しの方針が示されました。ADA保有者に関係する主なポイントは次のとおりです。
- 国内の登録業者(暗号資産交換業者)を通じた**「特定暗号資産」の譲渡(売却)による利益**について、現行の総合課税(最高税率55%)から、税率20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税を含む)の申告分離課税へ移行する方針が示されました。
- 譲渡で損失が生じた場合は、その損失を翌年以降3年間、特定暗号資産の譲渡益と相殺できる繰越控除が導入される予定です。
- 一方で、給与所得や株式、FXなど他の所得区分との損益通算は認められない予定です。
ここで重要なのは、大綱で分離課税の対象として示されているのが**「特定暗号資産の譲渡(売却)」**である点です。
「特定暗号資産」の具体的な範囲や要件は、今後制定される法令・政省令などで定められる予定です。そのため、ADAが対象となるかどうかを含め、現時点では正式には確定していません。 国内の主要な暗号資産が対象となる可能性はありますが、これは今後の制度設計を待つ必要があります。
一方、マイニング、ステーキング、レンディングなどによって暗号資産を取得した時点の課税方法については、今回の税制改正大綱では明確に触れられていません。
そのため、ステーキング報酬などの課税方法が現行どおり維持されるのか、それとも見直されるのかは、現時点では未確定です。
現時点では、「分離課税の対象として明示されているのは譲渡(売却)による利益であり、ステーキング報酬の課税方法については今後の法令や国税庁の公表を待つ必要がある」と理解しておくのが最も正確です。
「もらう」と「売る」で結局いくら変わる?計算イメージ
以下は、ステーキング報酬の課税方法が現行制度と同様であることを前提としたイメージです。
例えば、2028年中にステーキング報酬として時価50万円相当のADAを受け取ったとします。
現行制度では、この50万円は受け取った時点の時価を基に雑所得として計算され、他の所得と合算して総合課税の対象となります。
その後、受け取ったADAの価格が上昇し、国内の登録業者を通じて売却した結果、30万円の譲渡益が生じたとします。
この譲渡が、制度上の「特定暗号資産の譲渡」に該当する場合は、税制改正後には30万円の譲渡益について申告分離課税(20.315%)が適用される予定です。
そのため、高所得者ほど、売却益については現行制度より税負担が軽くなる可能性があります。
なお、海外取引所やDEXでの取引が分離課税の対象となるかどうかについては、現時点では制度の詳細が確定していません。
対象となる取引の範囲は、今後の法令や政省令で明らかになる見込みです。

いつから?スケジュールと現時点で未確定なこと
税制改正大綱では、新しい課税制度の適用開始時期は「金融商品取引法の改正法の施行日の属する年の翌年1月1日」とされています。
金融庁は、暗号資産を金融商品取引法の枠組みに位置付けるための法改正を進める方針を示しています。
法改正から施行まで一定の準備期間が必要と見込まれることから、2028年1月1日頃の適用開始が想定されています。
ただし、法案の成立時期や施行日によって適用開始時期は前後する可能性があり、現時点では正式には確定していません。
現時点で未確定の主なポイント
制度の方向性は示されたものの、次の点は今後の法令や政省令などで具体化される予定です。
- 「特定暗号資産」の具体的な範囲や要件
- ステーキング報酬やレンディング報酬の課税方法
- 相続・贈与時の評価方法や課税ルール
これらは現時点では確定しておらず、今後の法令、政省令、国税庁の通達などで明らかになる見込みです。
今のうちに準備しておきたいこと
制制度の詳細が確定するまでは、慌てて運用方法を変える必要はありません。
一方で、将来の申告に備えて取引記録を整理しておくことは有効です。
① ステーキング報酬の受領記録を残す
ステーキング報酬を受け取るたびに、
- 受領日時
- 受領数量
- 受領時の円換算額(時価)
を記録しておくと安心です。
取引所やウォレットによっては年間取引レポートを出力できますが、複数のウォレットやステークプールを利用している場合は、自分で記録を照合する必要が生じることがあります。
② 取引履歴を分けて管理する
国内の登録業者での売買と、海外取引所やDEXでの取引は、区別して記録しておくことをおすすめします。
現時点では制度の詳細は確定していませんが、対象となる取引範囲によっては、将来の申告方法に影響する可能性があります。
③ 損益計算ツールを確認する
暗号資産の損益計算ツールを利用している場合は、
- ステーキング報酬
- 売却による譲渡益
をそれぞれ区別して集計・出力できるか確認しておくと、制度変更があった場合にも対応しやすくなります。
ステーキングをまだ始めていない方はADAステーキングのやり方・委任方法を、ウォレット選びに迷っている方はADAウォレットの選び方もあわせてご覧ください。


よくある質問
Q. ステーキング報酬自体が非課税になることはありますか。
現時点で公表されている大綱の内容には、ステーキング報酬の取得時課税を非課税にするという記載はありません。
今回の改正は譲渡(売却)に対する課税方式の見直しが中心です。
Q. ハードウェアウォレットでステーキングしていても課税されますか。
ウォレットの種類にかかわらず、報酬を受け取った時点で課税対象になります。
コールドウォレットで自己管理していても、記録・申告義務は変わりません。
Q. 複数のステークプールに分散して委任している場合、計算はどうなりますか。
それぞれのプールから受け取った報酬を、受取日ごとに合算して計算します。
プールが多いほど記録の手間が増えるため、損益計算ツールの活用を検討する価値があります。
まとめ
ADAのステーキングに関する税金は、2026年度税制改正大綱によってすべてが変わるわけではありません。
今回の大綱で分離課税の対象として示されているのは、「特定暗号資産」の譲渡(売却)による利益です。
一方、ステーキング報酬を受け取った時点の課税方法については、大綱では明確に示されていません。 現行どおりの取扱いが維持されるのか、見直されるのかは、今後の法令や国税庁の公表を待つ必要があります。
制度設計が大綱の方向性どおり進めば、国内の登録業者を通じた「特定暗号資産」の譲渡益については、申告分離課税(税率20.315%)が適用される見込みです。
制度を理解するうえで重要なのは、「ステーキング報酬を受け取ること」と「受け取ったADAを売却すること」は、それぞれ別の課税イベントであるという点です。
この2つを分けて考えることで、今回の税制改正の内容を整理しやすくなります。
制度の詳細については、今後制定される法令や政省令、国税庁の通達によって明らかになる予定です。
それまでは、ステーキング報酬の受領履歴や売買記録を正確に残しておくことが、将来の税務対応に向けた最も確実な準備といえるでしょう。
※本記事は2026年7月時点で公表されている資料に基づいて作成しています。
税制の詳細は今後変更される可能性があります。
個別の税務判断については、最新の法令や国税庁の公表内容を確認のうえ、必要に応じて税理士へご相談ください。
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