Midnight大量流出とは?NIGHT保有者が今すぐ知るべき全真相

Midnight大量流出とは?原因・影響・対処法を徹底解説するアイキャッチイラスト
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2026年7月21日、カルダノのパートナーチェーン「Midnight(ミッドナイト)」で、大量流出事件が発生しました。NIGHTトークン約5億1,500万枚が、Wanchainの運営するブリッジから不正に引き出されました。NIGHTの価格は一時30%以上下落し、過去最安値を更新しています。

カルダノADA初心者
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Glacier Dropで受け取ったNIGHTはどうなるの?
ADAも危ないの?
今すぐ何を確認すればいい?

先に結論をお伝えします。今回の流出が起きたのはWanchainのブリッジです。Midnight本体のブロックチェーンと、ADAのブロックチェーンであるCardanoは無傷です。Midnight財団も公式声明でこの点を明言しています。

それでも不安になった方は少なくないはずです。この記事では、2018年からADAを保有している私が、事件の経緯と原因を初心者向けに解説します。価格への影響と、保有者が今すぐ確認すべきこともあわせて整理します。

私もGlacier DropでNIGHTを2回に分けて受け取っています(枚数は伏せます)。今回の事件を知ったのは、Xでフォローしている人のポストでした。最初にしたのは、他のポストを追って状況を確かめることです。

正直に言うと、ウォレットは怖くてまだ開けられず、自分のNIGHTそのものは確認できていません。資産への影響はありませんでしたが、最近のカルダノ界隈は悪い話が続いていて、常にドキドキしているのが本音です。

保管方法も、ハードウェアウォレットへの切り替えを検討し始めました。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

記事のポイント
  • 約5億1,500万NIGHTがWanchainブリッジから流出した事件の経緯
  • 原因となったブリッジの署名検証の欠陥
  • NIGHT価格への影響と7つの海外取引所の凍結対応
  • ADAとMidnight本体が安全といえる理由
  • NIGHT・ADA保有者が今すぐ確認すべき3つのこと
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Midnight大量流出で何が起きたのか(事件の経緯)

Midnight大量流出事件の経緯を解説するイラスト(約5億1,500万NIGHTがWanchainブリッジから流出)

流出が起きたのは、日本時間2026年7月21日23時46分から23時55分までの約9分間です(協定世界時14時46分〜14時55分)。

WanchainのCardano–BNB Chainブリッジから、約5億1,500万NIGHTが引き出されました。この量はブリッジが保管していた準備金の約97%にあたり、NIGHT総供給量の約2%に相当します。

わずか9分間で、ブリッジの金庫がほぼ空になった計算です。

被害額は約900万〜1,300万ドルと報道により幅があり、この記事ではドル建てのまま記載します。

ここで、Midnightとは何かを説明しておきます。Midnightは、カルダノ系のプロジェクトが開発するプライバシー保護特化のブロックチェーンです。

カルダノ初のパートナーチェーン(サイドチェーンと紹介されることもあります)と位置づけられており、NIGHTはそのトークンにあたります。

NIGHTはADA保有者などを対象にした「Glacier Drop(グレイシャードロップ)」という配布プログラムで無料配布されました。日本でも、配布を受け取ってそのまま保有しているという方もいるはずです。

「買った覚えはないのにNIGHTを持っている」という方は、Glacier Dropで受け取った分です。

不安を先に解消しておきます。Midnight財団の声明によれば、今回の事件はWanchainブリッジに限定されているとのことです。

この説明のとおりであれば、Glacier Dropで受け取ったNIGHT自体は、あなたのウォレットの中にそのまま残っています。

今回盗まれたのはブリッジに預けられていた準備金であり、配布済みのNIGHTが個人のウォレットから抜き取られた事件ではありません。この区別は後の章で詳しく説明します。

盗まれたNIGHTの行方も、ブロックチェーン上で追跡されています。攻撃者は流出させたうちの約2億9,000万NIGHTを、Cardano上のDEX(分散型取引所)で売却しました。DEXは、運営会社の審査を介さずにトークンを交換できる場です。

残りはレンディングプロトコル(暗号資産の貸し借りサービス)のLiqwidに担保として預け入れ、ADAを借り入れています。盗んだトークンを売却と借入の2つのルートで現金化しようとしたとみられます。

問題のブリッジは現在オフラインになっており、調査が続いています。

原因はWanchainブリッジの署名検証の欠陥

Midnight大量流出の原因となったWanchainブリッジの署名検証の欠陥を解説するイラスト

原因はセキュリティ企業BlockSecの分析で特定されています。Wanchainブリッジの「TreasuryCheckバリデータ」というプログラムの欠陥です。カタカナの専門用語が続きますが、仕組み自体は身近な例で理解できます。順に見ていきます。

TreasuryCheckバリデータの欠陥を平易に解説

TreasuryCheckバリデータは、ブリッジの金庫からNIGHTを引き出す際に「この引き出しは正当か」を検査するプログラムです。引き出しには運営側の署名(電子的なハンコ)が必要で、署名は「誰に・何枚支払うか」といった内容をまとめたデータに対して発行されます。

欠陥は、この署名対象データの作り方にありました。長さの変わる複数の項目を、区切りを入れずにそのまま連結していたのです。

数字の具体例で確認します。「10」と「23」を区切りなしで並べると「1023」になりますが、この文字列は「102」と「3」を並べた場合とまったく同じです。区切りがないため、中身の違う2つの組み合わせが、検査上は同一のデータとして扱われてしまいます。

攻撃者はこの性質を悪用し、正規に発行された署名を、本来とは別の内容の引き出しに再利用しました。BlockSecの分析では、約3,110枚分として発行された有効署名が悪用されたことが確認されています。

BlockSecが分析で確認した分だけで、約2億310万枚が不正に引き出されました。3,110枚分のハンコで、2億枚超の引き出しが「正当」として通ってしまったわけです。

強調しておきたいのは、署名の暗号技術そのものは破られていない点です。ハンコは本物のまま、押す書類をすり替えられる構造になっていました。データの区切りという実装上の細かな欠陥が、これだけの被害につながったのです。

なぜブリッジが狙われやすいのか

ブリッジは、異なるブロックチェーン間で資産を移動させる仕組みです。今回のブリッジは、CardanoとBNB Chainの間でNIGHTを行き来させる役割を担っていました。

ブリッジが攻撃の標的になりやすい理由は2つあります。

1つ目は、資金が1カ所に集中することです。ブリッジは移動対象の資産を準備金としてまとめて保管するため、破られたときの被害額が大きくなります。今回も準備金の約97%が一度に引き出されました。個人のウォレットを1つずつ狙うより、攻撃者にとって効率が良い標的になってしまうのです。

2つ目は、プログラムが複雑になることです。ブリッジは2つ以上のチェーンの仕組みを同時に扱う必要があり、その分だけ設計や実装に欠陥が入り込む余地が増えます。

「チェーンとチェーンの間」は、ブロックチェーン本体の安全性が及ばない場所です。この構造は今回の事件を理解するうえでも、この後の対処法を考えるうえでも土台になります。

NIGHT暴落はどこまで進んだ?価格への影響と取引所の対応

NIGHT暴落の価格への影響と7つの海外取引所の凍結対応を解説するイラスト

流出したNIGHTのうち約2億9,000万枚がDEXで売却されました。同じ時期に、NIGHT価格は一時30〜35%下落し、過去最安値となる0.015ドル台を記録しています。

「NIGHTはなぜ暴落したのか」という疑問については、この売り圧力が背景とみられます。盗まれた大量のトークンが短時間で市場に売られた時期に、価格は過去最安値まで下落しました。

プロジェクトの技術的な失敗や、Midnightチェーン自体の障害が原因だと報じられているわけではありません。Glacier Dropで受け取ったNIGHTの評価額が急に減って驚いた方は、この経緯を先に押さえておいてください。

盗難資金の凍結や入出金停止を発表したのは、Binance・Kraken・KuCoin・Bybit・OKX・Gate・MEXCの7つの海外取引所です。Cardano上のDEXであるMinswapも、NIGHTのスワップ(交換)と、流動性提供をワンステップで行うZap-In機能を一時停止しました。

「入出金停止」と聞くと不安になりますが、これは盗まれた資金の移動と換金経路を止めるための措置です。あなたが取引所に預けているNIGHTやADAが没収されるという意味ではありません。

攻撃者が盗んだトークンを取引所経由で現金化しようとしても、凍結されていれば先へは進めません。7取引所がそろって対応したことで、盗まれた資金の行き場は狭まっています。

なお、価格は調査の進展や取引所の対応状況によって今後も変動する可能性があります。この記事の数字は2026年7月22日時点の情報です。断定的な見通しは書けませんし、この記事は売買をすすめるものでもありません。売買の判断はご自身の状況に合わせて慎重に行ってください。

ADAとMidnight本体は安全なのか

ADAとMidnight本体の安全性を解説するイラスト(事件はWanchainブリッジに限定)

Midnight財団は「事件はWanchainブリッジに限定されている」と声明を出しています。Midnight本体は正常に稼働しており、ADAのブロックチェーンであるCardano L1(レイヤー1=基盤のチェーン本体)にも影響はない、というのが財団の説明です。

「カルダノのパートナーチェーンで事件」と聞くと、ADAへの影響を心配したくなります。しかしMidnightとCardanoは、チェーンとしては別々に動いています。しかも今回破られたのは、そのどちらでもなく2つのチェーンの外側にあるブリッジでした。

盗まれたのは「ブリッジに預けられていた準備金のNIGHT」です。Midnightチェーンそのものや、個人のウォレット内の資産が破られたわけではありません。財団の声明のとおり事件がブリッジに限定されているなら、影響の範囲は明確です。

あなたのウォレットや取引所口座にあるNIGHT・ADAが、今回の欠陥を理由に引き出されることはありません。ただし調査は継続中のため、続報で情報が更新される可能性はあります。

「ADAも盗まれたのではないか」という誤解も生じやすいのですが、事実は違います。攻撃者は盗んだNIGHTを担保にして、レンディングプロトコルのLiqwidでADAを「借りた」のです。

Cardanoのチェーンが攻撃されてADAが流出した、という話ではありません。借り入れという正規の機能を、盗品を元手に使われたという構図です。

ADAを安全に保管するウォレットの選び方は、ADAウォレットおすすめ5選の記事で解説しています。

NIGHT・ADA保有者が今すぐすべきこと

NIGHT・ADA保有者が今すぐ確認すべき3つの行動を解説するイラスト

投資判断そのものはこの記事では扱いません。ここでは、保有者が資産の安全を確認するための行動を3つに絞って説明します。

①ブリッジ経由の移動を控える

問題のWanchainブリッジはオフラインになっており、現在は利用できません。復旧後についても、調査結果と公式の安全宣言が出るまでは、ブリッジ経由でNIGHTを他のチェーンへ移す計画は保留するのが無難です。

「ブリッジ経由の移動」とは、Cardano上のNIGHTをBNB Chain側へ送る、あるいはその逆方向へ戻すといった操作を指します。ウォレット内で保有し続けるだけなら、ブリッジは関与しません。

Wanchain以外のブリッジやクロスチェーンサービスについても、今回の事件で「ブリッジの実装欠陥」への注目が高まっている時期です。急ぎでなければ、運営元の発表を確認してから動かすことをおすすめします。

②保管場所を確認する

自分のNIGHTとADAが今どこにあるかを、一度書き出して確認してください。確認するポイントは保管場所ごとに異なります。

  • 取引所に預けている分:利用中の取引所がNIGHTの入出金停止の対象になっていないか、公式のお知らせを確認する
  • 自己管理ウォレットにある分:MidnightチェーンやCardanoチェーン上の資産は今回の事件の対象外。この機会にシードフレーズの保管状態(紙で保管しているか・デジタル保存していないか)を再点検する
  • ブリッジで他チェーンに移した分:Wanchainの公式発表で対象資産の扱いを確認する

NIGHTを日本円で直接売買できる国内取引所は、2026年7月の執筆時点では確認できていません。国内取引所の対応は、Glacier Drop分の付与までにとどまります。

NIGHTの売買や移動は海外取引所とDEXが選択肢ですが、執筆時点では前述の7取引所で入出金が停止されています。ADAは事情が異なり、金融庁登録済みの国内取引所で購入・保管が可能です。

海外取引所は取扱銘柄が豊富な半面、日本語サポートや国内法にもとづく利用者保護の面では国内取引所に及びません。ブリッジやDeFiの事件が続く時期は、大口のADAをセキュリティ体制の整った国内取引所で保管する方法も選択肢になります。

国内取引所の中では、BITPOINTが2025年7月にMidnight財団との連携を国内で初めて発表しています。連携の詳しい中身は公式発表の範囲にとどまりますが、Midnightの動向を追ううえで接点のある国内取引所です。

ADAの保管先を検討している方へ
BITPOINTは、金融庁登録済みの国内暗号資産取引所です。ADAの取扱いとステーキングサービスがあり、口座開設・口座維持の手数料は無料です。最新のサービス内容や手数料は公式サイトで確認してください。

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取引所やウォレットでADAを保有しながらステーキング報酬を得る手順は、ADAステーキングのやり方で順番に解説しています。

③公式発表の確認先

続報は一次情報で確認してください。確認先は次の3つです。

  • Midnight財団の公式サイト・公式X
  • Wanchainの公式サイト・公式X
  • 利用中の取引所のお知らせページ

注意してほしいのは、事件直後に現れる偽情報です。流出事件の後は、SNSで偽の「サポートアカウント」や「補償手続き」を名乗るアカウントが活動しやすくなります。シードフレーズや秘密鍵の入力を求めるリンクは、どれほど公式らしく見えても詐欺です。

DMで届く案内は開かず、自分でブックマークした公式サイトから確認する習慣をつけてください。

確認の頻度は、資産を動かす予定がなければ1日1回で足ります。事件直後は情報が入り乱れるので、断片的な速報を追い続けるより、財団とWanchainの公式発表を定点で確認するほうが判断を誤りません。

SecondFi流出との共通点|カルダノ関連で学ぶべきセキュリティの教訓

SecondFi流出とMidnight大量流出の共通点から学ぶカルダノ関連セキュリティの教訓イラスト

カルダノ関連では、2026年6月にもウォレットアプリSecondFi(旧Yoroi)で大規模流出事件が起きたばかりです。事件の詳細はSecondFi大規模流出とは?ADA初心者が今すぐ知るべき全真相で解説していますが、今回のMidnight大量流出と並べると、2つの共通点が見えてきます。

SecondFiの事件では、ウォレット生成ソフトウェアの脆弱性を突かれて374のウォレットから資金が流出しました。被害推計には、最大2,000万ドル超という指摘もあります。発生からわずか1カ月で、カルダノ関連の大型流出は2件目です。

1つ目の共通点は、どちらの事件でもCardanoのブロックチェーン本体は破られていないことです。SecondFiではウォレット生成ソフトウェアの欠陥が、今回はブリッジの署名検証の欠陥が原因でした。いずれも「チェーンの上に作られた周辺ソフトウェア」の実装の問題です。

2つ目の共通点は、暗号技術そのものではなく、その使い方に欠陥があったことです。SecondFiではウォレットアドレスの生成過程に、今回は署名対象データの組み立て方に欠陥がありました。署名や鍵の仕組みが健全でも、それを扱うプログラムの作りが甘ければ資産は守れません。

この2つの事件から引き出せる教訓を3つにまとめます。

  • 「チェーンが安全」と「周辺サービスが安全」は別物として考える
  • ブリッジ・DeFi・新しいアプリに置く資産は必要最小限にする
  • 事件が起きたら、SNSの憶測ではなく運営の公式発表で状況を確認する

私は2018年からADAを保有しています。その中で欠かせないと感じているのは、資産が「どこに・どの仕組みで」置かれているかの把握です。チェーンの技術評価は、その後で構いません。

今回の事件も、被害に遭ったのはブリッジに資産を通した部分でした。置き場所の把握は、次の事件が起きたときに慌てないための備えになります。

まとめ

Midnight大量流出について、要点をまとめます。

  • 2026年7月21日(日本時間23時46分〜23時55分)、WanchainのCardano–BNB Chainブリッジから約5億1,500万NIGHTが流出した(ブリッジ準備金の約97%・総供給量の約2%)
  • 被害額は報道により約900万〜1,300万ドルと幅があり、確定していない
  • 原因はTreasuryCheckバリデータの署名検証の欠陥。暗号技術ではなく、データの区切りという実装上の問題だった(BlockSec分析)
  • NIGHT価格は一時30〜35%下落し、過去最安値0.015ドル台を記録した
  • Binance・Krakenなど7取引所が盗難資金の凍結・入出金停止で対応し、MinswapもNIGHTスワップを一時停止した
  • Midnight本体のプロトコルとCardano L1は無傷であることを、Midnight財団が声明で明言している
  • 保有者がすべきことは「ブリッジ利用の保留」「保管場所の確認」「公式発表のチェック」の3つ

事件は調査中で、情報はこれからも更新されていきます。不確かな情報に反応して慌てて資産を動かすと、かえってフィッシングや操作ミスを招きます。公式発表を確認しながら、落ち着いて自分の保管体制を見直してください。

ADAの保管先を見直す方は、金融庁登録済みの国内取引所の口座を用意しておくと選択肢が広がります。

※本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。個別の投資・税務の判断は、必要に応じて専門家にもご確認ください。

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